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田んぼから街へ 湊から始まるストーリー③
10月末の週末は稲刈り
前回訪れた時よりも一面黄色に変わり、稲穂は頭を垂れ、実りの風景が広がっていました。田んぼからは刈り取られた稲穂のいい香りが温かい陽ざしとともに心地よさを感じさせてくれます。
「田んぼは循環していてね、稲を刈った後は田んぼも休ませてあげることが大切。
稲刈りまでの日、雨の日も風の日も稲がすっと立ち続けているでしょ
人間も同じで休みがないと疲れてしまうよね」と。
稲刈りが終わったら始まります。
「今年もありがとう」の思いで次の準備に取り掛かかる、この準備の期間こそが大切な時間。
お話を聞いていると初めて伺った時の青々とした田んぼが思い出され、
収穫の喜びとともに始まるという循環に気づかされます。
田植えの青々とした風景や、金色に変わりゆく稲穂の風景といった、一年の移り変わりを見ることができるのがうれしいとの声も聞かれ、田んぼが、ここに住まわれている方みんなの生活の循環であり、自然と寄り添いながら生きているという風景があります。
しかし、微笑ましい風景ばかりではなく、時に、田んぼに石が入っていたり畝が崩れていたりすることもありました。
子ども達が知らずに田んぼに入ったりすることは危険なことも多いのです。
昔は一声かけてこどもが田んぼに入ることもありました。
その一声ということこそ大切な繋がり。
そこには顔の見える関係性があり、またお互いに安心した関係でもありました。
子ども達も田んぼは遊ぶ場所ではないことを知っていたけれど、
今は知ること、知らせることが難しい時代になってしまったのかもしれません。
あぜ道は農道 本来ならお百姓の通る道
畝は水をためておくための稲の生命
こういったことが当たり前ではない時代となってきている現実を目の当たりにし
伝えていくことの大切さを感じ、また私達も貴重な時間を過ごさせていただきました。